「土日祝日休みに憧れて公務員になったのに、全然休みがない。うちの職場がおかしいのかな…?自分の仕事の仕方が悪いのかな?」
公務員といえば、福利厚生がしっかりしていると言われますよね。
その中でも特に、”土日祝日休み”に惹かれて公務員になった人も多いのではないでしょうか。
しかし、実際のところ「土日祝日が完全に休み」ということはあり得ません。
今回は、公務員の休日について元公務員が実体験に基づいて解説します。
幻想を抱いて公務員になってしまうと、
- 休めないストレスで心を病んでしまったり
- こんなはずじゃなかった…と絶望したり
どんどんツラくなってしまいます。
僕自身も、抱いていた理想と現実とのギャップにツラい思いをしました。
同じような境遇の方に向けて解説していくので、最後まで読んでいっていただけたらと思います。
公務員は土日祝日休みじゃない
さっそく結論ですが、公務員は土日祝日が完全休みではありません。
原則、「土日祝日は休み」と国家公務員法・地方公務員法でそれぞれ決まっているのですが、実際はそうではありません。
土日祝日が休みではなくなる要因としては、
- ①土日にも開庁日がある
- ②業務が平日で終えられない
- ③土日祝日に開催されるイベント
こういったものが挙げられます。
順番に解説していきます。
①土日にも開庁日がある
一般的なイメージとして、役所は土日が閉まっているイメージがありますよね。
しかし、戸籍などの部署は土日に開庁日があることがあります。
主な目的は、住所の転出入や婚姻届などの対応のためですね。
3〜4月の繁忙期のみ、土日に開庁日を設けるのが一般的かと思います。
無報酬の自宅待機
戸籍の部署にいた友人の話です。
戸籍の部署は、”婚姻届”や”お悔やみ”などがあれば、休日でも対応しなくてはなりません。
出勤はないものの、自宅待機をしなくてはならず、連絡があったら出勤。何もなければ出勤はなし。
出勤がなければ自宅に拘束されているのに、手当は出ない。
休日が潰されているのに、手当が一切出ないとはなかなか劣悪ですよね。
このように、土日に対応しなくてはならない戸籍の部署は土日が休みではなくなります。
②業務が平日で終えられない
平日、遅くまで残業をしても業務を終えられない。
誰しも一度は経験がありますよね。
平日で終わらないとなると土日に出勤することになるのですが、以下のループに陥りがち。
- 土日は来客も電話もないため、仕事がはかどる
- はかどるから、休日出勤がクセに
- しかし、休日の残業申請はハードルが高い
- 無給で土日を潰してしまう
僕も、上司に「休日出勤するほどの仕事か?」と一度言われてからは、怖くて残業をつけることはできませんでした。笑
③土日祝日に開催されるイベント
皆さんも参加したことがあるであろう〇〇祭りや〇〇物産展。
イベントの大半が土日祝日に開催されますよね。
こういったイベントの主催をする「観光」や「社会教育」の部署は、土日祝日が休みではなくなります。
僕も観光の部署にいた時は「地獄だ…。」と思いました。
特に7月〜9月の3ヶ月間はイベントが多く、1ヶ月間休みなしで働いたことも。
どれだけやりがいがあっても、休みがないと体が持たないですよね。
休日出勤したらどうなる?
ちなみに、休日出勤をした場合どのような扱いになるのでしょうか?
各自治体によって異なる部分もあるかと思いますが、代休or残業手当が付与されます。
僕のいた自治体では、
半日or一日の勤務 | 【半日or一日代休+時給の35/100を手当で】 |
半日未満(1〜4時間) | 【時給の135/100を手当で】 |
このように、休日出勤をしたら”代休”がもらえます。しかし、この”代休”がとても厄介でして。。。
代休は使えない…?
休日出勤をした時に発生する代休。場合によっては使えないこともあります。
例えば、僕が観光の部署にいたときは、
- 土日にイベント→代休2日付与
が、しかし 次のイベントが控えているから休めない - また土日にイベント→代休2日付与 (計4日付与)
が、しかし 次のイベントが控えているから休めない
・・・以下繰り返し
そして、代休は1ヶ月以内に取得しなければならないルールがあり、期限を過ぎると使えないという謎ルールがありました。(僕がいた自治体だけ?)
「効率よく仕事を回せ」と言うのは簡単ですが、毎週イベントがあると休んでもいられないですよね。
ブラック体質な公務員職場ではこういったことが横行しています。
仕事以外に休みを潰すものもある
さらに、田舎の公務員であればこういったものも休みを潰してきます。
- 職員組合の会合
- 地域イベントの手伝い
- 野球、サッカーなどのクラブ活動
地方の役所では特に「人との繋がり」を重要視されます。
内部の職員同士はもちろん、外部の住民(議員や有権者)など。
内部との繋がりのためクラブ活動に勤しんだり、外部との繋がりのため地域イベントに顔を出したり。
楽しいと思える人はいいですが、「休みは一人にさせて」といった人にとっては苦痛でしかないんですよね。ちなみに僕は本当に苦痛でした。
でも有給使えるからいいじゃん
「土日祝日が仕事でも有給使えるからいいやん」
いやいや、公務員は有給をほとんど使えないんです。
有給を使えない理由としては、以下のとおり。
- 上司が使わない
- 周りが忙しそうで使えない
- そもそも忙しくて使えない
上司が使わない
恐妻を持つ係長「家にいるとカミさんが怖いし、することもないから有給使いたくないんだよね」
若手職員「ふざけんな…!!」
割とあるあるだと思います。特に管理職が有給を取らない人だと、なお最悪です。
「周りの目は気にしない。俺は休むぜ。」という人なら問題ないですが、公務員の職場は肩身が狭いので周りの目が気になるという方が大半だと思います。
僕も周りの目を気にしすぎて有給が取れないタイプだったので、非常にツラかったです。
周りが忙しそうで使えない
先ほどの話と近いのですが、周りの人が忙しそうだと有給は使いづらいですよね。
同じ係の人が忙しい時に休みにくいのはもちろんですが、隣の係が忙しい時も「こっちは忙しいのに!」と思われそうで休みにくい。そうしている内に自分の仕事も繁忙期が来て休めない…なんてこともしばしば。
そもそも忙しくて使えない
公務員が有給を使えない理由で、この理由が一番多いと思います。
そもそも平日に遅くまで残業をして、場合によっては土日も仕事をしてやっと回っているのに、有給を使っている余裕がない。僕は、年間3日の有給取得が限界でした。
こういった実態は、世間の人は知りません。だから「公務員は良いよな」となるわけです。
公務員はツラいよ
公務員の土日祝日が休みではないことをお伝えするつもりが、有給が使えない、サービス残業が大半…と公務員がブラック体質であることをお伝えする記事になってしまいました。
世間が憧れる公務員像とは程遠いのが現実です。
まともな人ほどツラい
公務員の仕事は“まともな人”ほど辛い仕事です。
どれだけ仕事をしても給料が変わらない上、反対に仕事をしなくても給料は下がりません。
「いかに仕事をしないか」
こういうことばかり考えている人が大半なので、仕事に志を持った“まともな人”に仕事の比重がかかり、心身ともに疲れていきます。
- 「仕事にやりがいを持って働きたいのに、できない」
- 「自分より仕事をしていないあの人の方が給料が高い」
こういった不満(ストレス)を抱えながら仕事をしていくことになります。
辛いなら道を変えるのもアリ
公務員の仕事が辛いなら、道を変えるのもアリですよ。
僕自身、高卒で6年間地方の役所に勤めましたが、公務員の働き方に疑問を持ち
- 古い組織風土
- やりがいのなさ
- 自分が成長できない
これらを理由に公務員を退職しました。
公務員を辞めてみて、思うこと。それは「公務員の世界は本当に変わってる」ということです。
独特の組織風土で数十年働いている人が実権を握っているので、組織が変わることもないし、10年後、20年後公務員の仕事があるかどうかもわからない。
「公務員って、本当に安定なのかな?」
完全にYESとは言えないですよね。
仕事は意外とたくさんある
世の中に、仕事はたくさんあります。
僕も公務員時代は、「辞めたら先が無いし…」と思っていました。
しかし、実際は違います。皆さんが思っているより仕事はたくさんあるのです。
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「この先、一生公務員なのかな…」と不安に襲われるより、
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まとめ:公務員は土日祝日完全休みではない。辛いなら道を変えるのもアリ。
お伝えしてきたとおり、公務員は土日祝日休みではありません。
土日の開庁日、イベント、業務多忙など様々な要因で休みは潰れていきます。
また、代休や有給が使えなかったり、サービス残業だってあります。
そんな中、使命感に燃えて仕事をしている方には頭が上がりません。本当にいつもお疲れ様です。
ただ、公務員という仕事はまともな人ほどツラい仕事です。
あまりにもツラいのであれば、違う道を考えるのもアリですよ。
違う道を知っておくためにも、転職サイトへの登録をオススメします。
転職のこと、今の仕事のこと など悩みがあればTwitterからメッセージをください。
このブログでは公務員が自由になるためのブログをコンセプトに、以下のことについて発信しています。
- 公務員の転職
- 公務員の副業
- ちょっとトクするお金の話
後悔しない人生を送るため、少しずつでもいいので行動していきましょう!
それでは、今日はこの辺で。